「私結構耐えてきたつもりだよ」
「⋯」
「本当は両親仲良くいて欲しいし、将来の理想だって持ちたかった。夕飯は一緒に揃って食べたいし、夜1人で過ごすのはつまらなかった」
「うん」
「別に絵に書いた様な家族じゃなくていいから、普通の家族になりたかった」
私より酷い家庭環境の人はきっと大勢いるだろう。
私の話を「よくある話」と言う人がいたって「それもそうだね」としか言えなくて、今どき不倫も離婚も何も珍しくはないだろう。
でも、そういう事を言っているんじゃなくて。
“私”は、苦しいの。嫌だったの。
よくある話だったとしたって、苦しいことは苦しいの。
辛いものは辛いの。
それとも、そう思うことすら我儘になってしまうんだろうか。



