「なに、これ」 父に言われた通りリビングへと行くとソファーに腰掛ける知らない女が1人。 「誰、それ」 ショートカットのキリッとした美人な彼女は立ち上がると綺麗なお辞儀を私にした。 「初めまして。大谷と申します」 「⋯」 「突然お邪魔してしまって申し訳ありません⋯」 畏まってそう言った彼女に、ピンと勘が冴えた。 こんなわかりやすい状況で感も何もないかもしれないけれど、もう言われなくてもわかってしまった。 嗚呼、この女が父の不倫相手なんだ。 と。