午前2時の青春。【完】




突然瞳を潤ませたお母様に驚いていると彼女はとても綺麗に、ふわりと微笑み言った。




「藍がお友達を家に連れてくるのは初めてなの」


「え⋯」


「あの子は私のせいで昔から嫌な思いばかりして友達なんていなかったから⋯。グレてる、とは違うかもしれないけど色々心配なところもあったの。だけど亜芽ちゃんみたいな子が藍と仲良くしてくれてるって知って安心した」


「⋯、」


「この子はちゃんと、大切な事がわかっているんだって、再確認出来たの」


「大切なこと⋯?」


「一人で抱え込まないとか、人を助けるとか、そういう当たり前で幅広くて、様々なこと」


「⋯、」


「亜芽ちゃん、藍は優しい子だから」


「⋯」


「小さい頃から母親の事まで守ってくれる優しい子だから」


「⋯っ」


「どうか、これからも藍と仲良くしてあげてね」




グレーの瞳が水気を帯びて今にもこぼれ落ちそうな雫が大きな目の縁まで迫っている。

それでも涙を流すことなく綺麗に微笑むお母様は慈愛に満ち溢れていて、本当に、本当に、何よりも、美しかった。