午前2時の青春。【完】







お風呂から出て先程までいたリビングへと向かう途中、とてもいい香りがして思わずクンクンと鼻を動かしてしまった。



「あ、出てきた!見てみて、お料理作ったから一緒に食べましょう」



リビングのドアを開けた私に気が付いたお母様が大きい丸いお皿を両手に持ちながらそう言った。



「実は藍とお父さんと食べようと思って昨日から下準備してたの!ビーフストロガノフ!」


「わあっ⋯!」



いい香りはビーフストロガノフの匂いだったようで、食欲をそそるそれに顔が綻ぶ。

と、お母様の言葉を思い出してダイニングテーブルではなくリビングにあるソファへと顔を向けるとそこには黒髪の男の人が座っていて、



「あ、亜芽ちゃん。この人私の旦那で藍のお父さんね」



とお母様が言った。