「亜芽」
「、なに?」
心配そうに瞳を揺らす藍に微笑む。
何も、落ち込むことはない。
悲しむことはない。
ムシャクシャする必要はない。
「そういえば藍は昨日からずっとここにいてくれたんでしょ?」
「うん」
「あの⋯、ね。大変言い難いんですが⋯」
「うん?」
「服は⋯どうしたんでしょう⋯」
冷たい感情から気を逸らそうとしてみれば、今更なながら気づいた。
私、制服じゃない。
いや、あんな泥だらけでびしょ濡れの制服のまま藍のベッドに寝ていると考えたらそれはそれで恐ろしいけど⋯、私が今来ているのは黒いスエット。
サイズ的に藍のものではないと思うけれど⋯、それならこれは一体誰の⋯?
というか!誰が着替えさせたの!?まさか藍!?
と軽くパニクる私に藍はあっけらかんと笑う。



