午前2時の青春。【完】










「マジでムカつく」



その言葉と同時に離されたサリナの手には私の髪の毛が数本まとわりついていて、マジでムカつくのはこっちだよと言っていられたのはここまでだった。




「⋯いった、」


さっきと同じ様にキエに蹴りを喰らい、今度は手をつくことが出来ずに思いっきり土の中に倒れ込んでしまう。

上半身も泥に塗れてしまい、顔を歪めた私の背中を踏み潰すキエにうっ、と声が零れた。




「亜芽ぇ、私馬鹿だから力加減とかわかんないんだわ」




そう言いながら全体重を掛けてくるキエに抵抗しようとするも踏ん張ろうとした手を今度はアヤカに踏まれてしまい起き上がるどころではなくなってしまった。




「いっ!、た⋯」



キエの力ほどではないにしろ、手をまるで煙草を踏みつけるみたいにグリグリと踏まれてはその痛さに悶絶する。



「ずっと亜芽が心の中で私たちをバカにしてたと思うと悲しいよ、私」



人の手を踏みながらよくそんなセリフが言えたもんだなとアヤカに冷めた視線を送れば案の定、手を踏みつける力は強くなり、倒れ込んだ私の横腹をキエが蹴った。