午前2時の青春。【完】



プンスカと怒っているキエとアヤカを無視しながら教室の前方にある掲示板を見たサリナが一言。



「そういえば今日物理あるじゃ~ん」



「うえ!?マジだ!」

「って事は、山田の授業ってことぉ?」

「そ~、噂の山田の授業~」


サリナの一言でギャーギャーと騒いでいたキエ達はもうすっかり山田の話に夢中になっている。

普段、物理は皆苦手な上に山田がモサいと不評の授業だが、あの噂のせいで授業を嫌がるというよりはどこか楽しみにしている様子の三人。



「噂知った後だと余計山田がキモく思えるんだけどぉ」

「つーかそれって噂なの?もう狩野に聞いてみる!?」

「ナイス提案じゃ~ん」



噂は噂だから楽しいんだと思っていたけれど、そこに事実を求めるキエたち。

噂話をしている癖に偉そうな態度は取れないけどそれは何だか違う気がする⋯。


事実を確かめるなというんじゃない。


でも、それを狩野に確かめる必要が私たちにあるのかということだ。

真相を知る必要性があるのだろうか。


「山田と付き合ってるの?」と聞いたところで、狩野がなんと答えようと私たちには関係ないじゃないか。