午前2時の青春。【完】







頬を撫でていたサリナの手を強く振り払う。


パンっという渇いた音がトイレに響き渡った。





「いった。骨折れたらどうしてくれるの~?」




手をブラブラと振りながら笑うサリナに、振り払ったくらいで手を折れる事が出来るなんて私はどれだけ馬鹿力なんだと心の中で毒づいていると、サリナに気を取られ過ぎていたのだろうか、頭上から冷たい水が降ってきた。



勢い良く掛けられた水はビチャビチャッと音を立てて落ちていきトイレの床に小さな水溜まりを作った。




「ちょ、キエやり過ぎだってぇ!」

「だってコイツムカつくから。その頭冷やしてやろうと思って!」

「てか臭~、それトイレ掃除用のバケツじゃん」




トイレ掃除用のバケツ⋯。


辛うじて便器の水ではなく水道水ではあったものの、普段掃除用に使われているバケツに入った水はプンプンと不快な臭いを漂わせていて、サリナたちが「臭い臭い」と騒ぐ中モロに掛かった私は「ウッ」と嘔吐いてしまった。