私はもう夕飯も食べ終えたしお風呂にも入ったし、父と2人でいても話す事もないし、さっさと部屋に行こうとした時に父に呼び止められた。 「亜芽」 藍に呼ばれるのと全然違う響きだ。 「なに」 「明日から3日間出張に出る」 「⋯出張、」 「そうアイツに伝えておいてくれ」 「⋯自分で言えばいいじゃん」 「伝えておいてくれ」 「⋯」 自分で言えばいいのに。夫婦なんだから。 そう思ったけど、私は小さく頷いた。 「わかった」 父は私が何を言っても私に母に伝えさせるだろうから。