午前2時の青春。【完】





「俺の噂ってよくない話ばかりでしょ」



僅かな沈黙の後、自嘲しながら呟く様に言葉を発した藍の瞳は相変わらず綺麗で。

綺麗で綺麗すぎて、儚かった。




「誰でも殴るとか、目が合っただけで絡まれるとか、大概そういう暴力系。あとは見た目かな。気持ち悪いって」

「⋯、」

「あと、小さい頃にからかわれたから暴力的になったとか、復讐してるとか、親の悪口とか。本当色々あるでしょ、俺の噂ってやつは」

「藍⋯、」

「もう色々噂されすぎて、嘘を否定するのも疲れて止めたけどね。本当のことも中には混じってるし」

「藍、」

「亜芽」



藍が私の目を真っ直ぐ見つめた。




「亜芽は俺の何が知りたい?」

「⋯」

「亜芽には全部答えてあげる。嘘偽りなく、全てを」

「藍⋯」

「亜芽に対しては疲れないから。偽りたくないから」