午前2時の青春。【完】




藍を初めて見たのは公園のトイレの裏。


そこで藍は⋯複数の人を殴っていた。
辺りに充満した血の臭いと男たちの悲鳴に似た呻き声は今でもハッキリ思い出せるくらい、私に恐怖と衝撃を植え付けた。



もちろん、誰かを殴るなんてあってはならい。

当たり前にいけない事で、傷つけるなんて許されない。



きっとサリナたちが話していた中には事実は含まれているのだろう。



だけど、私は藍が理由なく人に暴力を振るとは考えられない。

そう信じたいだけでしょ?と言われたらそうとしか言えないけど、私は藍のことを信じているから。

だから⋯⋯、



「藍がヤバい危険な人っていうなら、そこには絶対に理由がある。藍が一方的に全て悪いみたいな、悪人だみたいな言い方はしないで」

「っはあ!?なんなのさっきから、」

「それと、藍の髪色や瞳の色を不気味だとか言ったりするのは単なる差別だよ」

「っ、」



悔しそうに顔を歪めた3人を見て、この人ちは自分と違うものを認めない、認めたくないものを悪だと決めつける、世界の狭い人たちなんだと心から軽蔑した。


そして同情した。