午前2時の青春。【完】







「キエ!アヤカ!亜芽!ちょっと聞いてよ!!」



朝、凄い勢いでサリナが教室にやって来たと思えば3人とも訳も分からぬまま廊下の真ん中辺りにある広めの空間が広がる“ホール”と呼ばれる場所に連れて来られた。



「なんだよ朝っぱらからー⋯ふぁ、」


壁に寄り掛かりながら大きな欠伸を隠すことなく堂々と披露するキエにアヤカが「大きい口開けないでよぉ、女子力ないなぁ」と茶化す。

それにまたキエが「うっさいぞアヤカ!」と怒ったところで「私の話聞いてよ!」とサリナが叫ぶ。

そのあまりの剣幕にキエとアヤカが黙ったところで「昨日さぁ、」とサリナが話始める。




「昨日、フミノリと同中の男女と4人で遊んだんだけど!その女がめっちゃくちゃムカついたの!」

「ムカついたって何がだよ?」

「明らかにフミノリ狙いでだよ!ベタベタくっつくし、会話は遮るし!終いには私の事邪魔そうに肘で押し退けてさぁ!ブチッときちゃったんだけど!」

「その同中の男女っていうのはカップルじゃないのぉ?」

「そこはただの友達らしくてさ~、だからすぐこの女フミノリ狙いだってわかったんだよね」

「で?キレたの?」

「当たり前じゃん!私に喧嘩売ってんのかって!すぐ帰ってやったわ!」

「サリナは怒ると怖ぇからなぁ」

「フミノリにもそいつの連絡先消してもらって、二度と会わないって約束させたし!」



フン、と鼻息を荒くるサリナに「フミノリかわいそっ」とからかう様に笑うキエ。




「そもそもアイツが鈍感なのが悪いし、何とも思ってない女の連絡先なんて消しても良いでしょ別に」

「それはそうかもだけど⋯フミノリは怒らなかったの?」



私の言葉に「何でアイツが怒んのよ」と言うサリナは本当になんと言うか、さすがサリナだなと思う。



自分に自信があってフミノリの事を上手く転がして。