「俺も何かあった時にここに来る」
「⋯」
「何もかもに嫌気がさして、やりきれなかったりした時」
「⋯藍にも、そういう時があるの?」
私が学校や家で感じている様な事を、藍も⋯?
「俺だって人間だよ?悲しくて疲れる時もあるよ」
「そう、なの⋯?」
「例えばこの髪と目。小さい時から珍しがられてよくからかわれたりしてた」
「⋯、」
「母親が海外の人で生まれつきなんだけど、中には気味悪がる人もいて、小さい頃はそれなりに傷ついたりした」
藍の白に近いキラキラしたプラチナブロンドと、神秘的なものを感じる薄いグレーの瞳。
それは藍がお母さんからもらったもので、こんなにも綺麗なのに気味が悪いという人がいるなんて⋯⋯。
「そういう人ってなんて世界が狭いんだろうね」
「⋯」
「自分と違うからって異物扱いして認めない。それってとても恥ずかしいことだよね。滑稽で悲しくて」
「⋯」
「勿体ないことだよね。藍の髪色も瞳もとても綺麗なのに」
とても、とても、清く美しいものなのに。



