午前2時の青春。【完】







家に帰ると母はいなかった。


「肉じゃがお父さんと食べてね」と書かれたメモがダイニングテーブルに置いてあり、男のところへ行ったんだと理解する。


「はあ⋯」


わざわざ父の分も夕飯を作る母のことかわからない。

愛情なんてとっくにないはずなのに、どうして毎日父のご飯も作るの?

父も父で、自分の稼いだ金で他の男の為に着飾る妻を罵りもせずにいるのはどうして?


なんて考えてしまう私は子どもなのだろうか。


どこまでも、どこまでも子どもなのだろうか。








お風呂に入った後に皿に盛られた肉じゃがを電子レンジで温める。

ホクホクと湯気がたち、食欲をそそる香りが鼻腔を擽った。


母の料理は美味しい。とても。

小さい頃から食べ慣れた味だからだろうか、どんなに高級な料理より、どんな場所で食べる料理より、美味しいと思う。


でも、こんな家庭的な料理の代表格である肉じゃがを冷たいダイニングで一人で食べるのは虚しかった。