死んだことを知ってるのは、その人しかいない。

目にみえるような力じゃないから、いろんなことを判断、評価するのは難しいはずだけれど。

「自殺で必ず死ぬというのも、簡単には断定できないはずだよね」

もちろん、仮にそうだったとしても、わたしの命が永遠というわけではない。

能力を使うことは寿命を削ることでもあるらしく、とくに死帰りの能力は負担が大きいらしい。

何度もこの一週間を繰り返していれば、遠くないうちにわたしは死んでしまう。

なら、慌てて死ぬ必要もないのかもしれない。

いずれ、その日は来る。

わたしは中学時代にも何度かこの能力を使っているから、思いのほか早く寿命が訪れるのかもしれない。

もしかしたらこれは運命なのかもしれない、とわたしは思うようになっていた。

わたしはまだ死ぬべきではない、そう神様が訴えているのかもしれない。