必死に抗おうとする気持ちが、なかなか生まれてはこない。

自殺をすれば、そんな考えがよぎる。

この苦しみから逃れるには、自殺を選ぶのが妥当な判断なのかもしれない。

「……海斗くん」

そう、海斗くんを残してはおけない。

わたしの責任で、彼を救わないといけない。

それがわたしの罪の償い方。

でも、どうやって?

方法はあるの?

逃れられない運命というものが、この世にはある。

わたしはこんな能力はあるけれど、逆にいえばそれくらいしか取り柄がない。

どこにでもいる女子高生でしかなくて、できないことのほうが多い。

そう、やれることにも限界はある。

なら、早い段階で諦めたほうがいいのかもしれない。

だって、あの日を何度も繰り返すなんて、とてもじゃないけど耐えられない。

自殺で、いいのかな。