みんなあやしいように見える演出のせいで、簡単にはわからないような仕組みになっている。

「結構有名な事件らしいからネットで調べたらわかるかもしれないな」

「親がずるを教えちゃだめでしよ。自分で考えることに意味があるのよ」

両親の会話を聞き流しながら、わたしはぼんやりとあの日のことを考えていた。

わたしがあの爆発現場に遭遇したのはあの日がはじめてだった。

その日にその場所で爆発が起こるのは知っていたけど、そのことはすっかり忘れていた。

それだけに身近なところで爆発が起こったのは衝撃的ではあったけれど、ずっと引きずるほとではなかった。

あの犯人はすでに知っている。

その日の夜には逮捕された。

もちろん、いまはまだ野放しにはなってはいるけど、わたしにとってはどうでもいいことでもある。