事実を知ってしまうと、あの垣根は、私たちの秘密を守ってくれる鎧のように感じるから不思議だ。
「ねぇ、リリー、今日のドレス、本当に素敵よ。この花の形の飾りが何より素晴らしいわ。最近になって社交界で噂になり始めたものかしら?」
エミリーがコサージュに目を止めた。
「噂に?ごめんなさい、私、社交界の話にはうとくて。そんなに広まっているの?エミリーは情報通ね」
「そこまではまだ広がってないんじゃないかしら?だけれど人一倍流行に敏感な母……いえ、王妃様が気にし始めたみたいよ?」
ああ、仕立屋は王室御用達だからブーケ・ド・コサージュの売り込みをしてるのかしら?そうね。王妃様が身に着け始めればすぐに広がっていくでしょうね。
■
「エミリーのお母様は情報に敏感なのね?」
「あ、うん、そうなの。あまり趣味は合わないけれどね。センスはいいわよ?」
そうなのか。趣味が合わないということは、かわいいドレスとは違って、シックなドレスを好むということかな?
センスがいいと、さらりと母親のことを褒められる当たり、エミリーは素敵だわ。
「なら、お母様は、流行の最先端のものを否定するようなことはないわよね。ふふふ、ふふふふ」
嬉しくなって思わず笑ってしまう。
「なぁに?突然気持ち悪いくらい笑い出して」
「だって、エミリーが手元に可愛い物を置いて置ける作戦が成功しそうなんですもの」
「え?私が、可愛いものを手元に?どういうことなの?」
ポケットに入れて置いた、男性用の小さなブーケ・ド・コサージュを取り出す。
「エミリー、こういうの好き?」
手のひらの半分ほどの小さなコサージュ。私の胸元やスカートの切り返し部分につけてある大きな物と比べれば本当に小さい。
「ねぇ、リリー、今日のドレス、本当に素敵よ。この花の形の飾りが何より素晴らしいわ。最近になって社交界で噂になり始めたものかしら?」
エミリーがコサージュに目を止めた。
「噂に?ごめんなさい、私、社交界の話にはうとくて。そんなに広まっているの?エミリーは情報通ね」
「そこまではまだ広がってないんじゃないかしら?だけれど人一倍流行に敏感な母……いえ、王妃様が気にし始めたみたいよ?」
ああ、仕立屋は王室御用達だからブーケ・ド・コサージュの売り込みをしてるのかしら?そうね。王妃様が身に着け始めればすぐに広がっていくでしょうね。
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「エミリーのお母様は情報に敏感なのね?」
「あ、うん、そうなの。あまり趣味は合わないけれどね。センスはいいわよ?」
そうなのか。趣味が合わないということは、かわいいドレスとは違って、シックなドレスを好むということかな?
センスがいいと、さらりと母親のことを褒められる当たり、エミリーは素敵だわ。
「なら、お母様は、流行の最先端のものを否定するようなことはないわよね。ふふふ、ふふふふ」
嬉しくなって思わず笑ってしまう。
「なぁに?突然気持ち悪いくらい笑い出して」
「だって、エミリーが手元に可愛い物を置いて置ける作戦が成功しそうなんですもの」
「え?私が、可愛いものを手元に?どういうことなの?」
ポケットに入れて置いた、男性用の小さなブーケ・ド・コサージュを取り出す。
「エミリー、こういうの好き?」
手のひらの半分ほどの小さなコサージュ。私の胸元やスカートの切り返し部分につけてある大きな物と比べれば本当に小さい。


