稿 男性アレルギー令嬢とオネエ皇太子の偽装結婚 ~なぜか溺愛されています~

 確かに。オレンジのドレスだらけの今の状態で、ドレスと同じオレンジの布を使ったブーケ・ド・コサージュを贈られても……男性側もオレンジだらけで、結局「それ、私が贈ったやつ?別の人から贈られたやつ?」状態よね。

 エイミー、中身はとても可愛らしい女性だけれど、姿はイケメンだった。
 きっと、たくさん告白されて、いっぱいコサージュもらえるわよね?オレンジばかりじゃつまらないわよね。
「そうね。それがいいわ。それに、これなら本当にたくさん種類が作れるわね。オレンジの花に青いリボン……これは、逆に青いドレスにも合いそうね」
 ローレル様の姿が浮かんで離れない。
 プレゼントしたら迷惑かな?
 ううん、ちゃんとこの間助言をいただいたお礼ですって言えば、ローレル様なら受け取ってくれるんじゃないかな?
 ローレル様に婚約者や思い人がいるのかは分からないけれど、男性用のもセットで贈りましょう。
 それからエイミーにはたくさん……贈ってあげたいのはやまやまだけれど、まだこの風習が広がっていないのにいきなりたくさん持っているのが見つかったら怪しまれるわよね。取り上げられるとショックを受けるでしょうから、一つだけ。
 風習が広まれば「女性からたくさん贈られたんだ、モテるな」で終わるんじゃないかな。
 ん?でも、贈られたコサージュをコレクションするのって「自分のモテ遍歴」を自慢するようでちょっと嫌な感じ?
 まさか、モテ自慢目的じゃなくて「かわいいわ!コサージュのお花畑ができたのよ!ああ、もうずっと見ていられるわ」目的だとは誰も思わないだろうし……。ふふふ。
 仕立屋は、コサージュを全て置いて帰っていった。
 青、レース、オレンジ濃淡、ピンク、黄色。
「んー、一つだけか。エイミーが一番喜ぶものはどれだろう……」
 やっぱりピンクと組み合わせた物かな。
 でもレースも捨てがたい……。