公爵令嬢だと分かっていて私を褒めてくれる人がいたとしても、ご機嫌とりなのか、ゴマすりなのか、本心として素直に受け取ることはできないと思う。
「ああ、そうだな。そうだ、リリーの言う通り。リリーを利用してのし上がろうとする男など、認めん!私のかわいい娘を利用するようなやつは」
お父様が鬼のような形相を見せる。
「せっかくお父様が、どのような方でも構わないと言ってくださったので、公爵令嬢ということは隠して舞踏会では過ごそうと思うのです」
「うん、そうだな、ハイエナみたいなやつが私の天使を汚すなど想像もしたくない」
■
「というわけで、オレンジ色のドレスが必要なのです。目立たないためには、皆と同じようなドレスにした方がいいのです」
「なるほど。分かった。皇太子目的じゃないことも分かった。だが、心配だな。皆と同じようなドレスを着てしまえば、リリーの美しさが際立ってしまうのではないか?それはそれで目立って美しさのとりこになったハイエナどもが……」
……お父様の声は聞こえないことにして、ちょっと身の置き所を無くしている仕立屋さんに話かける。
「オレンジ色で、薄いフワフワした天蓋に用いるような布はありませんか?」
仕立屋さんはデザイナー兼責任者の一人と、おつきのお針子さんが3名で来ている。もちろん全員女性だ。
おつきの人が、大きな革製の鞄を開いて、オレンジ色の別の布見本の束を出した。
オレンジ色の布だけでどれだけ種類があるのか……。流行だからなの?そんなにみんな皇太子に見初められたいの?
出してもらった布を見ながら、大まかなデザインの打ち合わせをデザイナーと進めて行く。
上半身はシンプルに。ひざ下あたりからは、フワフワフリフリと可愛らしく。
「胸元はどれくらい開け……」
デザイナーの言葉が途中で止まる。
あ、背中から冷気。お父様のNGが出たようですね。
「ああ、そうだな。そうだ、リリーの言う通り。リリーを利用してのし上がろうとする男など、認めん!私のかわいい娘を利用するようなやつは」
お父様が鬼のような形相を見せる。
「せっかくお父様が、どのような方でも構わないと言ってくださったので、公爵令嬢ということは隠して舞踏会では過ごそうと思うのです」
「うん、そうだな、ハイエナみたいなやつが私の天使を汚すなど想像もしたくない」
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「というわけで、オレンジ色のドレスが必要なのです。目立たないためには、皆と同じようなドレスにした方がいいのです」
「なるほど。分かった。皇太子目的じゃないことも分かった。だが、心配だな。皆と同じようなドレスを着てしまえば、リリーの美しさが際立ってしまうのではないか?それはそれで目立って美しさのとりこになったハイエナどもが……」
……お父様の声は聞こえないことにして、ちょっと身の置き所を無くしている仕立屋さんに話かける。
「オレンジ色で、薄いフワフワした天蓋に用いるような布はありませんか?」
仕立屋さんはデザイナー兼責任者の一人と、おつきのお針子さんが3名で来ている。もちろん全員女性だ。
おつきの人が、大きな革製の鞄を開いて、オレンジ色の別の布見本の束を出した。
オレンジ色の布だけでどれだけ種類があるのか……。流行だからなの?そんなにみんな皇太子に見初められたいの?
出してもらった布を見ながら、大まかなデザインの打ち合わせをデザイナーと進めて行く。
上半身はシンプルに。ひざ下あたりからは、フワフワフリフリと可愛らしく。
「胸元はどれくらい開け……」
デザイナーの言葉が途中で止まる。
あ、背中から冷気。お父様のNGが出たようですね。


