稿 男性アレルギー令嬢とオネエ皇太子の偽装結婚 ~なぜか溺愛されています~

 ふんふん、私のアレルギーは生まれた時からのものなので、その小さい頃が3歳だろうが5歳だろうが、断るしかなかったんですよね。
 大人になるにつれ治る可能性もあったから、のばしていたというのもあるかもしれませんが。

「それが、10年ほど前からパタッと打診が無くなった。流石にどうしたものかと気になって尋ねたことがあるんだが……」
 ちょ、お父様、なんでせっかくこちらにとっていい状況なのに尋ねたんですか!寝た子を起こしかねませんよ?押してダメなら引いてみな作戦だった場合、まんまとつられているじゃないですか!
「うちのかわいい娘に何か問題でもありましたか?と」
 ある。
「美少女で、勉強熱心で賢い。我儘でも浪費家でもありません、こんなに素晴らしい私の天使の何が不満なのかと」
 あああああ。親ばか、親ばかが発動してます、お父様!
「もし、母親が亡くなって、女性としての教育が行き届いていないだろうと言われるようなことがあれば、仕事をやめて領地でリリーと一緒にのんびり暮らそうと思ったんだよ」
「お父様……」
 お母様を亡くした私のことを思って……。
 そうですよね。きっと学園にも通いませんでしたし、私に問題があると思われても仕方がありません。
 いえ、問題はあるんですよ。世継ぎが産めないという、最大の問題が。
「返事は意外なものだったよ。皇太子殿下は、王位を継ぐ気はないとおっしゃっているそうだ。第二王子に皇太子の地位を譲りたいと主張していると」
 第二王子が生まれたのがたしか12年ほど前。なるほど。第二王子がすくすくと育ってきた当たりで、自分が皇太子じゃなくても弟がいるから問題ないと言い始めたということかな。
「資質に問題はないんだよ。今20歳とまだ若いけれど、いくつかの政策の改善点をすでに提案して、それにより税収が増えたり、農民の生活レベルが向上したりしている」