ピクリと小さく身構える。
大丈夫だと、アレルギーは出ないと分かっていても、見た目が男の人に触れられることには慣れていない。
身構えてしまったのがエミリーに伝わったのか、エミリーは慌てて手を引っ込めた。
「あ、あの、かわいいなんて、家族以外に言われたことがなくて、ビックリしちゃって……」
エミリーは心は女だと。女なのに男みたいだとか思われたなんて聞いたら悲しむだろうと、本当の理由を隠した。
「え?そうなの?こんなにかわいいのに。肌は白くて透けるよう。美しくやわらかなブロンド。長いまつ毛に大きな瞳。サファイアみたいででとても綺麗。サクランボみたいにふっくらした唇もかわいい。もう、食べちゃいたいくらい」
「た、食べ……え?」
■
「やだ、本当に食べたりしないわよ。それくらいかわいいって話。もう理想よ。私の理想を詰め込んだ女の子って感じ。小柄で顔が小さくて、幼さが残る感じも素敵。ああ、かわいい」
自然と顔が笑ってしまった。
「ありがとうエミリー。私、学園にも通っていなくて……女友達もほとんどいないからそんなこと言ってもらったのはじめて」
「あら、学園にも通っていないのね?……そうね、ダンスの授業とかどうしても男の子と触れ合う機会があるものね……そう、それでお友達も作れなかったの……」
まぁ、友達に関しては、公爵家だと、家の格から言って、同じ公爵家か侯爵家のご令嬢あたりということになる。ああ、もしくは王女様だ。別に私の方は、男爵令嬢だろうと、親しくできる方がいれば気にしないんだけど……学園で出会わない限り、家を行き来したりと言った交流を持つに持てない。王女様は私よりも10近く年上ですし、公爵家や侯爵家のご令嬢も王女様と同じくらいの方がほとんどでしたから……。仕方がなかったんですえど。
「私でよければ、友達としてこれからも仲良くしてね。リリーが嫌じゃなければだけれど」
大丈夫だと、アレルギーは出ないと分かっていても、見た目が男の人に触れられることには慣れていない。
身構えてしまったのがエミリーに伝わったのか、エミリーは慌てて手を引っ込めた。
「あ、あの、かわいいなんて、家族以外に言われたことがなくて、ビックリしちゃって……」
エミリーは心は女だと。女なのに男みたいだとか思われたなんて聞いたら悲しむだろうと、本当の理由を隠した。
「え?そうなの?こんなにかわいいのに。肌は白くて透けるよう。美しくやわらかなブロンド。長いまつ毛に大きな瞳。サファイアみたいででとても綺麗。サクランボみたいにふっくらした唇もかわいい。もう、食べちゃいたいくらい」
「た、食べ……え?」
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「やだ、本当に食べたりしないわよ。それくらいかわいいって話。もう理想よ。私の理想を詰め込んだ女の子って感じ。小柄で顔が小さくて、幼さが残る感じも素敵。ああ、かわいい」
自然と顔が笑ってしまった。
「ありがとうエミリー。私、学園にも通っていなくて……女友達もほとんどいないからそんなこと言ってもらったのはじめて」
「あら、学園にも通っていないのね?……そうね、ダンスの授業とかどうしても男の子と触れ合う機会があるものね……そう、それでお友達も作れなかったの……」
まぁ、友達に関しては、公爵家だと、家の格から言って、同じ公爵家か侯爵家のご令嬢あたりということになる。ああ、もしくは王女様だ。別に私の方は、男爵令嬢だろうと、親しくできる方がいれば気にしないんだけど……学園で出会わない限り、家を行き来したりと言った交流を持つに持てない。王女様は私よりも10近く年上ですし、公爵家や侯爵家のご令嬢も王女様と同じくらいの方がほとんどでしたから……。仕方がなかったんですえど。
「私でよければ、友達としてこれからも仲良くしてね。リリーが嫌じゃなければだけれど」


