続いて届いたラインに、あたしはあり得ないくらい大声を出してしまった。
【俺の兄貴、一ノ瀬鳴海。今日お前がノートに書いてたから、ファンなのかなと思って】
かずみんのお兄さんが、なるくんってこと?!
あの一ノ瀬鳴海ご本人で間違いない?同姓同名の他人とかではなくて……?
「えっ、え……。ウソぉ……」
「一ノ瀬なんて?」
「かずみんのお兄さんがなるくんだった」
「は?」
つまり、さっきの長身のお客さんは高確率でなるくんご本人なのでは……!?
“昨日いきなり帰ってきた”というところから、活動休止に至った経緯を感じ取れる。
今すぐこの辺りを探したら、なるくん見つけられる……!?
かずみんには“なるくん似の人物がお店に来たかも”とだけ返信をして、うちの住所も送っておいた。



