日直当番【完結】

 と、いうことで当日の土曜日の午後。午前中に自分の部屋を隅々まで掃除したので2人を迎える準備は万端。先に私の家に来たのは由理で、5分ほどあとに皆川が来た。

「おじゃましまーす。神崎の母ちゃん美人だな!」

「午後から仕事だから圧化粧してるんだよ」

「いやいや、捺乃のお母さんは素できれいだから」

「だよな!」

「お母さんに言ったら喜ぶわ」

 今日は、お父さんもお母さんも仕事、弟は部活の遠征でいないので、家を悠々に使えるのだ。雑談もそこそこに、和やかなムードで勉強会はスタートした。頭のあまりよろしくない私と皆川は、大概由理に教えてもらいながら勉強を進めた。やっぱり持つべきものは友ってね。勉強会が始まってから2時間ほど経ったころだったか、一番先に集中が切れたのは皆川だった。

「あーもう頭パンクしそう!なんで日本史ってこんなに覚えることばっかなんだよ!」

 皆川はそう言いながら両腕を伸ばしてそのまま後ろに寝転がった。

「皆川リタイア~」

「リタイアじゃねぇ。ちょっと休憩だ」

「丁度小腹も空いてきたし、おやつでも持ってこようか」

「おお神崎ありがとう」