日直当番【完結】

「こいつせっかく進藤が手当してやったのに、態度がムカつくからってあいつのスネ蹴ったんだってよ。ありえなくね?」

「ひっどーい。進藤くんかわいそー」

 ふたりは私のことを箸で指して軽蔑するような目で私を見た。冗談だと分かっているけどなんとなく疎外感を感じて反論した。

「だって悔しいんだもん、あいつに馬鹿にされるのが!」

 私は斜め後ろの空っぽの進藤くんの席を見た。

「そうやってムキになるとこが捺乃のかわいいところ」

「そうやって負けず嫌いなとこも神崎のかわいいところ」

「ふたりして私を馬鹿にすんだ」

「かわいいって言ってんじゃん」

「素直じゃねえよな」

 ニヤニヤしながら私を見るふたりを睨んだ。はぁ、疎外感…。