これが我が一族の能力〜鎌倉時代編〜

弁慶さんと気持ちが通じてから数日後。
ケガがなんとか完治した。




「明里ちゃん。弁慶と付き合っているんだって?」



ある日。
中庭をうろついていると景時さんが近づいてきた。



「か、景時さんには、関係ないです!」
「関係なくないよ?俺はキミが好きなんだ!弁慶殿からキミを奪い取ってもいいんだけどね」


そう言って景時さんは私の腕を掴んできた。



「明里さんに手だすのやめてくれませんか?」
「弁慶さん……」
「いたの?弁慶殿。でもいいの?俺はその子を抱いたんだよ?」
「それが?」



弁慶さんは私の肩を抱き寄せて景時さんの元から離れていく。



「明里さん。キミは俺が守ります」
「弁慶さん……」
「だから、そんな不安そうな顔しないで……」
「は、はい」



弁慶さんはいきなり何か考え込んでしまった。



「ねぇ、明里さん?」
「はい?」
「それ、やめませんか?」



『それ』って何のことかな?
そんな私に弁慶さんは苦笑しながら言う。



「敬語で話すのはやめませんか?」
「で、でもっ」
「ダメですか?」
「ダメじゃないですけど!」
「けど?」
「弁慶さんも敬語で話さないで下さい」
「仕方ありませんね。2人の時はそうしますよ」



そして弁慶さんは囁くように言う。



「愛しいキミのお願いですからね」と。



もう、弁慶さんてば。



戦のない時、私は九郎さんと剣の稽古をしていた。



それを見つめる弁慶さん。



「今日はこのくらいにしよう」
「もうですか?」
「あぁ……」



早く切り上げると九郎さんは急いで屋敷に戻る。