これが我が一族の能力〜鎌倉時代編〜

景時さんから告白されてから私は熱を出してしまった。



「熱高いね……今日はゆっくり休みなよ」



私の額に手を当てながら景時さんがそう言う。
そして景時さんが、出て行くと天后がやってくる。



「明里様……」
「ごめんね……」
「いいえ。気にしないで下さい!今は体を休めることだけを考えて下さい」



天后がそう言うので少し眠ることにした。



そして私は、不思議な夢を見た。
おばあちゃんの夢、父さんと母さんの夢、そして友達の夢。
そして夢には知らない人も出てきた。
見たことのない２人。
そして私は、２人を呼んだ。




「父様!母様!」
「おわっ!?」



私がそう叫び起きあがると景時さんがいて驚いていた。



「大丈夫？」
「えっ……」
「ほら、泣いてるよ……」



そう言うと景時さんは私の涙をすくい取る。



「あれ、なんで……」
「怖い夢でも見ちゃったかな？」
「もう、景時さんてばっ」
「で、どんな夢見たの？」



そう聞かれたから私は正直に答えた。
おばあちゃんや両親、それに友人の夢を見て最後に知らない人たちに向かって叫んでいたことを。



「もしかしたらキミのご両親は、本当のご両親じゃないかもしれないよ？」



景時さんはそう言った。
けれどそう考えれば全て説明がつく。



２人が私に冷たい理由も……。


「あまり考えずにゆっくり休みなよ」



そう言って景時さんは部屋から出て行く。
私の熱はそれから３日は下がらなかった。