私がこちらに来てだいぶたった頃。
「ねぇ、明里?キミは平清盛の怨霊を倒したいんだよね?」
「そう……ですね。生き霊ならともかく、怨霊は厄介ですから」
「そうか。なら、手っ取り早く源氏の軍隊にはいるかい?」
「いや、女の私が入るなんて……」
「それは心配しなくていいよ。明里がその気ならだけどね……」
私が源氏に?
面白そうだけど大丈夫かな?
「それじゃあ、お願いします」
「ははっまかせない!」
そして。
時間はかかったものの、私は源氏に入れてもらえることになった。
安倍家の計らいで。
愁一郎様はそれが気に食わないらしくちょっと機嫌がわるかった。
「では、愁一郎様」
「明里。気をつけるんだよ」
「はいっ!」
私は、まず鎌倉にいる源頼朝の元へ向かう。
そして歩くこと数日。
ようやく、鎌倉の源頼朝の屋敷へたどり着いた。
「あのー」
「なんだ?」
「私、源氏の軍に入ることになりました。水城明里と申します。こちらに来るよう言われていたのですが、源頼朝様にお取り次ぎしていただけませんか?」
私は門番に連れられて、頼朝のいる場所へ向かう。
「貴様が安倍晴明の紹介で来た娘か」
「はい。水城明里といいます」
この頼朝という男は、何を考えているのか読めない表情をしていた。
「お主は九郎の部隊に」
「わかりました」
すると、頼朝の隣にいた綺麗な女性が言う。
「活躍を期待していますわ」
「はい。皆さんの力になれるよう努力します」
そして。
この日はもう遅いので鎌倉の屋敷に泊まることになった。


