これが我が一族の能力〜鎌倉時代編〜

「つい、この間、同じようにしてひどい目にあったのは、誰でしたっけ?」
「え、あぁ!わかってるよ」



――ニクイ、ニクイ!
ミナ、キエテシマエバイイ――


ソレがそう言った瞬間、更に力が増した。



「ったく、やれやれ」


龍輝殿が呪文を唱えるより、私が呪文を唱える方が早かった。



「ナウボウ、アタバク、マカバクタ、マカヤキャシャダヤナウボウソトテイ!」



私が呪文を唱えると、ソレは苦しそうにもがく。



――グワァー、ナニヲスル――



「何って、これ以上悪さをされちゃ困るからね!」




私は更に霊力を加える。
苦しそうにもがくソレ。
更なる呪文を唱える。



「ナウマク サンマンダ バザラダン センダマカロシャダソハタヤウン タラタ カン マン」


そして、私は降伏の呪文を唱える。



「ナウマク サンマンダ ボダナン ギャランケイシン バリヤハラハタ ジュチマラヤ ソワカ」


あっという間に降伏させた、私をポカーンとした顔で龍輝殿は見ていた。



「愁一郎さん!」



屋敷にたどり着くと、龍輝殿は凄い剣幕で愁一郎様を詰め寄る。


「おかえり!龍ちゃん」
「おかえりじゃねぇよ!愁一郎さん、アンタ知ってたな!?明里殿が術者だって」
「知ってたよ?知らなきゃ龍ちゃんの仕事に同行させないよ」


愁一郎様は龍輝殿をからかうような物言いをする。
龍輝殿の怒りは私へと向けられる。



丁度通りかかった小夜さんに私は部屋連れて来られた。




私が落ち着き、小夜さんとお茶をしていると、愁一郎様がやってきた。



「私だが、入っていいかな?」
「愁一郎さん?どうぞ」
「明里、大丈夫?」
「はい。大丈夫です」
「龍ちゃんさ普段はいい子なんだよ。でも頭に血が登るとさ人にあたるんだ。明里、明日には頭冷えてるだろうから話してみるといいよ」



私は、愁一郎様に言われたように翌日、龍輝殿に話しかけてみた。



龍輝殿の方から謝ってきた。



「明里殿!昨日は八つ当たりしてしまってすまない」
「えっ、あ、いいんですよ。気にしないで下さい」

龍稀殿は、一晩寝て頭が冷えたらしくそう言ってきた。