そんな私の考えを他所に、新田さんは私の肩から顔を上げこちらを見下ろす。
暗闇で目が慣れて、新田さんのキレイな顔が間近にある事に身体が熱くなる。
その視線がどうしようもなく甘くて、本気であることが嫌でも伝わってくる。
「誰から何聞いたんだか知らねーけど、他の何もいらないくらい香苗がすき」
「……ほんと、に?」
「好きで好きで、苦しい。こんなの初めてで責任とって貰わなきゃ困るんだよ」
「……新田さん」
切なげに、余裕なんて一つもないと新田さんの目が訴えかけてくる。
私は恐る恐る新田さんの頬に手を添え、薄い唇を親指でなぞると、その手を絡め取られた。
お互いの額がくっ付き、熱い吐息が間近にある。唇が触れ合うまで、あと数センチ。
「俺はもうとっくの昔に、香苗に恋してる」
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