6月初めの結婚式は無事終了した。
 何も問題なく、新郎新婦は幸せそうにお礼を言って帰って行った。

 終了後、市村くんが駆け寄ってきた。
「主任、ありがとうございました。」
「私は、ちょっと手伝っただけ。頑張ったのは市村くんと月島さんでしょ?お疲れ様。」
「ありがとうございます。」
 市村くんは戻って行った。

 仕事が終わり、帰ろうとした。
 すると、駐車場で、市村くんと月島さんが一緒にいるのを見た。
『まあ、そりゃ、先輩後輩だから、一緒にいてもいいか。』
 と思いつつも、盗み聞きしてしまった。

 りゅうきくんは告白されていた。
「市村さん、好きです。」
「ごめん。俺、彼女いるから。」
「どんな人ですか?」
「うーん、仕事はしっかりしてるけど、可愛いところもあって、優しい。」
「そうなんですね。素敵な彼女さんなんですね。」
「うん。最高の彼女。」
 私は聞いていて照れてしまった。
「わかりました。これからも先輩後輩としてよろしくお願いいたします。」
「もちろん。一緒にがんばろうね。」
「はい。」
 月島さんは車に乗って帰って行った。
 
 りゅうきくんも車に乗ったので、それとなく車に向かうと降りて来た。