注文をしていたはずの楓と聖は、私のいる座席の2個離れたブースに座った。



座席に座っているふたりは、やっぱり恋人同士なんだ。


向かい合うふたり..、手を繋いでいたなぁ。

気づかないフリして、私は教科書をワザと出している。


『ちょっと..どういう事..?』

『誕生日だよなぁ..? 初めてのホテルに行こうか?って..』

『聖..恥ずかしいよっ♪』

『付き合っているんだ..構わないだろう?』

『誕生日に家に行くね、それで構わないでしょ?』