きみの笑顔は、季節外れの太陽のようで

「はあ……」

部活が終わり、半分以上の部員が既に体育館を去った後、自主練でシュートを打つ。

自分の身長よりもはるかに高い場所にあるゴールに、ボールが吸い込むように入っていく感覚が楽しくて始めたバスケットボール。

放課後に高橋と話してから明確な理由もわからへんままずっと胸に抱えているモヤモヤも、シュートを打っているとどこかへ行くやろう。

そう思って始めたのに、今日は面白いぐらいに入らへん。いや、まったく面白くないんやけど。

「ほんまにもう」

ああ、あいつと関わりだしてから、なんかイライラすることが増えた気がする。

やっぱりあいつは気に食わん。


「今日は絶不調だねえ」

何本目か数えきれないほど連続で外した後、意地になって新しいボールを手に持った俺に、隣のゴールで同じくシュートを打っていた佐々木が話しかけてきた。

「珍しいじゃん、宮本がそんなに外すなんて」

「……俺にだって不調な日ぐらいあるわ」

「まあそうだよね。人間だから」

佐々木はいとも簡単に俺の返事に納得すると、違うゴールを使ってシュート練を始めた。