「何番だった?」
先にくじを引き終え、席へ戻る鈴ちゃんに声をかける。
彼女は泣きそうな顔をして「15番……」と呟く。
「15番? 15番は……」
黒板に書きだされた座席表を見る。
「あ……」
教室ど真ん中の列の、前から2番目。
教卓に立つ先生の視界に一番入りやすい、という不人気の席。
「明日から学校休んでも良い?」
「えー…それはダメ」
次の席替えいつだろう、と嘆く鈴ちゃんに「きっとまたすぐにあるよ」と励ます。
「高橋! 次!」
「あ、うん」
委員長がくじが入った箱を左右に揺らしながら、私の名前を呼ぶ。
返事をしてから立ち上がると、少しだけ早足で教壇へのぼった。
「どうか後ろの席になりますように……」
引き終えてすぐにくじを開くと、“4”と書かれていた。
「4番は、と……」
うわ、ついてる!!
窓際の、後ろから2番目の座席。
思わず飛び跳ねそうになった自分を抑え、満面の笑みで新しい座席へ移動する。
そういえば悠斗は何番だったんだろう。
新しい座席からぐるりと教室を見回した時、隣の人を見て反射的に身構えた。
「え……」
「お前、そこ……?」
相手も「まさか」といったような顔で、私を見つめる。
先にくじを引き終え、席へ戻る鈴ちゃんに声をかける。
彼女は泣きそうな顔をして「15番……」と呟く。
「15番? 15番は……」
黒板に書きだされた座席表を見る。
「あ……」
教室ど真ん中の列の、前から2番目。
教卓に立つ先生の視界に一番入りやすい、という不人気の席。
「明日から学校休んでも良い?」
「えー…それはダメ」
次の席替えいつだろう、と嘆く鈴ちゃんに「きっとまたすぐにあるよ」と励ます。
「高橋! 次!」
「あ、うん」
委員長がくじが入った箱を左右に揺らしながら、私の名前を呼ぶ。
返事をしてから立ち上がると、少しだけ早足で教壇へのぼった。
「どうか後ろの席になりますように……」
引き終えてすぐにくじを開くと、“4”と書かれていた。
「4番は、と……」
うわ、ついてる!!
窓際の、後ろから2番目の座席。
思わず飛び跳ねそうになった自分を抑え、満面の笑みで新しい座席へ移動する。
そういえば悠斗は何番だったんだろう。
新しい座席からぐるりと教室を見回した時、隣の人を見て反射的に身構えた。
「え……」
「お前、そこ……?」
相手も「まさか」といったような顔で、私を見つめる。