◇
「あ、そうだ!
俺からの紹介だと言えばいいから、って、通りすがりの親切なイケメンホストから名刺貰ったんでした」
私は先程の、菜月さんから貰った名刺と言われた事を思い出した。
ジャケットから、その名刺を取り出して、
目の前のオーナーに渡す。
オーナーはニコニコとしたままだけど、
一瞬、苦笑するように眉を歪めた。
「…なるほど。ナツキ君か。
あー。なんとなく状況が読めて来た。
明らかに年齢的にヤバそうなワケアリの少女が、風俗で働こうとこの街で彷徨っていた所に、ナツキ君が通りかかって」
オーナーさんの言う通りで、
そうだと頷くべきか否定するべきか。
とりあえず黙っていよう。
「ワケアリ少女をそのまま放っておくのも、この辺り昼でも物騒だから、何かあったらあれだし…。
でも、そんなのに関わるのも面倒だから、俺に丸投げした感じかな。
なるほど、ね。
この子を、とりあえず俺になんとかしろと、ナツキ君からの指令みたい」
オーナーさんは納得したのか、
楽しそうに私を見ている。
「あ、あの、オーナーさん?」
「なに?」
そう聞き返して来る顔が妙に幼くて。
この人、何歳くらいだろうか?と思う。
一見、大学生くらいに見えるけど、
スーツ姿でオーナーなくらいだし、もっと大人なのかな?
つい先程、あれ程強烈なイケメンを見た後だから気付かなかったけど。
この人も、そこそこカッコいい方かも。
「オーナーさん。
私はこの店で働かせて貰えるのですか?」
そう訊くと、え、と苦笑された。
「無理無理。
一応、この店の経営はクリーン目指してるから。
18歳未満は、ダメ。
お嬢ちゃん、まだ18歳未満でしょ?」
そうクスクスと笑っていて。
話が違う!と、腹が立つ。
私に大丈夫だと言った、あの国宝級のイケメンホストが悪いのだけど。
目の前の、私を馬鹿にしたように笑っているこの人に腹が立つ。
「名前は?
まだ訊いてなかったから」
そう人懐っこい笑顔で訊かれて、なんだか腹立ちも消えてしまう。
「あ、そうだ!
俺からの紹介だと言えばいいから、って、通りすがりの親切なイケメンホストから名刺貰ったんでした」
私は先程の、菜月さんから貰った名刺と言われた事を思い出した。
ジャケットから、その名刺を取り出して、
目の前のオーナーに渡す。
オーナーはニコニコとしたままだけど、
一瞬、苦笑するように眉を歪めた。
「…なるほど。ナツキ君か。
あー。なんとなく状況が読めて来た。
明らかに年齢的にヤバそうなワケアリの少女が、風俗で働こうとこの街で彷徨っていた所に、ナツキ君が通りかかって」
オーナーさんの言う通りで、
そうだと頷くべきか否定するべきか。
とりあえず黙っていよう。
「ワケアリ少女をそのまま放っておくのも、この辺り昼でも物騒だから、何かあったらあれだし…。
でも、そんなのに関わるのも面倒だから、俺に丸投げした感じかな。
なるほど、ね。
この子を、とりあえず俺になんとかしろと、ナツキ君からの指令みたい」
オーナーさんは納得したのか、
楽しそうに私を見ている。
「あ、あの、オーナーさん?」
「なに?」
そう聞き返して来る顔が妙に幼くて。
この人、何歳くらいだろうか?と思う。
一見、大学生くらいに見えるけど、
スーツ姿でオーナーなくらいだし、もっと大人なのかな?
つい先程、あれ程強烈なイケメンを見た後だから気付かなかったけど。
この人も、そこそこカッコいい方かも。
「オーナーさん。
私はこの店で働かせて貰えるのですか?」
そう訊くと、え、と苦笑された。
「無理無理。
一応、この店の経営はクリーン目指してるから。
18歳未満は、ダメ。
お嬢ちゃん、まだ18歳未満でしょ?」
そうクスクスと笑っていて。
話が違う!と、腹が立つ。
私に大丈夫だと言った、あの国宝級のイケメンホストが悪いのだけど。
目の前の、私を馬鹿にしたように笑っているこの人に腹が立つ。
「名前は?
まだ訊いてなかったから」
そう人懐っこい笑顔で訊かれて、なんだか腹立ちも消えてしまう。



