嘘と、恋。


本当に、康生さんはすぐに来てくれて。


私の姿を見付けて、康生さんは乗っているタクシーを停めて、降りて来た。



「まりあちゃん。
本当に心配してんだから。
スマホにGPS付けておかないと」

そう言う康生さんは、特に勝手な事をした私に対して、怒ってはいないみたい。


「ごめんなさい…」


「今日、まりあちゃんが淋しいかと思って、急いで帰ったら、家に居ないしぃ」

そう、ちょっと拗ねていて。


「本当に、ごめんなさい」


「それより、永倉に何もされなかった?
てか、なんでまりあちゃん永倉の所に?」

そう訊かれ、本当の事を話した方がいいのか、迷うけど。


けど、ボストンバッグを、ナガクラさんの所に置いて来てしまったのを思い出し。


「康生さん、大事な荷物をそのナガクラさんの所に忘れて…。

一緒に、取りに行ってくれません?」


そう言うと、え、と口にしたけど。


「いいよ」


そう、笑っている。