嘘と、恋。

そうやってセイ君に連れて行かれたのは、少し都会な場所。


セイ君の住んでいるマンションからバスで行く。


その永倉さんの所に私も行くのを条件に、あのボストンバッグを返して貰った。


なので、今、私の手にそれはある。


セイ君とバスから降り、このボストンバッグを持って、走って逃げてしまおうかと思ったけど。


腕をしっかりと掴まれていて、それは叶わない。


雑居ビルの二階に、その場所はあった。


そこは会社なのか表札とかないからなんなのか分からないけど。


その扉を開いて中に入ると、怖そうな男の人達が沢山居て、会社のオフィスのようにデスクが沢山あった。


その怖そうな人達はスーツ姿だったり、私服だったりするのだけど。


なんとなく、この人達ヤバい人達だと分かる。


もしかして、この人達はヤクザで、
ここはその事務所で…。


「あ、あの、永倉さんは?」

恐る恐る、セイ君は近くに居た男性の一人に尋ねていた。


「お前、永倉さんに用か?
奥の部屋に居る」

そう言われ、セイ君は私をそのナガクラさんが居る部屋へと連れて行った。