──再び目を開けたとき、カーテンの隙間からは冬の白い日差しが入り込んでいた。
もう朝だ。昨日は皆で賑やかに年越しをして……今日は元旦か。まだ起きなくてもいいよね。
寝たのは確実に一時を過ぎていたし、お酒も飲んだからめちゃくちゃ眠くて、再び重い瞼を閉じる。
頭痛や気持ち悪さなどはないからよかった。聖さんには迷惑をかけちゃったけど。
……って、あれ? 昨日、あれからどうなったんだっけ? お母さんたちが先に寝て、私も聖さんに介抱されてこの部屋まで来て……。
記憶を巻き戻し、夢とも現実とも区別がつかないシーンが浮かんだ瞬間、ぱっと目を開いて「あぁ!」と声を上げた。
なんだったんだ、あれは。私の願望が作り出したリアルな夢だろうか。そして結局、キスはしたの? してないの? どうせだったらそこまで覚えていたかった……!
ひとしきりベッドの中で悶えたあと、怠さが残る身体で一階に下りる。時刻は十時を過ぎていて、すでにリビングダイニングに揃っていた皆に迎えられた。
改めて新年の挨拶をする。聖さんもいつも通りだけれど、私は気まずくて仕方ない。



