長いようであっという間の一日が終わり、私たちは数カ月前から一緒に暮らしているレジデンスに帰宅した。いい式にできて本当によかったけれど、さすがに疲れた。
ドレスを脱いでシャワーを浴びると、魔法が解けたような気分になる。すっかりいつもの地味な自分に戻った私は、リビングのソファに腰を下ろしてなんとなくテレビを点けた。
夜のニュースでは、また例の人物が取り上げられている。
『収賄疑惑が発覚してから長く裁判を続けてきた筧元衆院議員ですが、ついに懲役四年の実刑判決が確定しました。収賄だけでなく政治資金の私的流用や、公職選挙法違反の罪にも問われており……』
……筧さん、有罪になったんだ。彼の担当弁護士だという御村さんが、父に謝罪してきたと聞いたときは驚いたな。
なんでも父は筧さんに脅されていて、やむを得ず金銭を受け取ってしまったのだそう。それについて裁判で考慮されなかったのは自分のせいだと、御村さんは父に告白した。
彼にも事情があったらしいが、父の刑が少しでも軽くなっていたかもしれないと思うとやっぱりやりきれない。
しかし、すべてはもう終わったこと。父も今となってはどうでもいいと言っていたが、謝罪してもらえただけで少し心が軽くなったようだった。



