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俺は中学から高校にかけての学生時代、田舎暮らしがとても嫌だった。
当時は軽井沢から少し離れたのどかな町に住んでいた。父の故郷であり、ちょうど事業をその辺りでやっていたからだと記憶している。
生活に困るほどではないが、交通の便はいいとは言えず高齢化も進んでいる地域で、田舎ならではの厄介事があった。
噂はすぐに広まるし、なぜそんな人様の家の事情まで知っているんだと言いたくなるほど、ご近所同士の話は皆が詳しい。
その土地のしきたりやルールみたいなものも根づいており、そこから外れた者は偏見の目で見られるし、ひどい場合は村八分にされるようなこともある。
田舎は狭く濃い世界なのだ。近所の人との繋がりは災害時などはとても役立つだろうが、その半面、面倒なところも多い。
俺は、父が地元では名が知れた会社の社長であるが故に、よくも悪くもいろいろな噂をされた。周りから金持ちのお坊ちゃまだのなんだのと揶揄されたり、色眼鏡で見られるのもうっとおしくて仕方なかった。
仲のいい友達はいてもどこか信じきれず、皆俺の中身までちゃんと見てくれているんだろうかと、漠然とした不安を抱く。
学年を上がるにつれてその傾向が強くなり、中学三年の頃には上辺の笑顔を作るのが得意になっていた。



