「ふたりはなにも悪くないでしょう。それに、これくらい平気です。顔で商売しているわけじゃありませんから」
いつもの調子で茶化した直後、警察の人に呼ばれて聖さんが簡単に事情を説明する。それからさらに詳しい話をすることになり、アキちゃんと一緒に二階の相談室へ向かっていった。
騒然としていた事務所内が落ち着きを取り戻していく。ふたりが戻ってくるのを待つ間、私は残った三人に深々と頭を下げる。
「皆さん、ご迷惑をおかけして本当にすみませんでした」
「六花ちゃんのせいじゃないよ、気にしないで!」
碓氷さんはやっぱりクールでわずかに頭を下げただけだったが、藤宮さんが明るくフォローしてくれて少し気持ちがラクになった。さらに、デスクの椅子に座らせてくれる彼女はとってもフレンドリーだ。
「私も油断してた。いつも鍵は閉めてるし、アポのない人が来てもインターホンで対応するんだけど、まさかあのタイミングで強引に入ってくるとは思わなかったから」
苦々しい顔をする藤宮さんに続き、デスクに腰かけて腕組みをする瀧さんがため息交じりに言う。



