路地裏Blue Night.

侑李side




「やっぱり、おれは……むつ、きの、にいちゃんに……、なれな…かった……っ、」



あと少しだった。

やっと、藪島組の懐(ふところ)まで入れたと思った。


睦月を殺した男へ媚びを売り続けて、ヘラヘラわらい続けて、やっとあとは殺すだけって。


ヤクザと関わってしまった俺がそのあと穏やかに生きれるなんて思ってなかったし、どちらにせよ藪島組に殺されたとしても。

それでも睦月の兄ちゃんらしいことが1度でも出来れば、それでよかったんだ。



「ごめん───…さつ、き」



でも、出来なかった。

やっぱり俺には何もないから、皐月と睦月がいなかったら何もできない奴だから。


そうだよ皐月。

おまえの言ったとおり、俺は変わってない。



「ぐは…ッ!!ゴホ…っ、はっ、う…っ!!」


「残念やったなァ侑李。ちょいと惜しかったな」



もう───…死ぬだろう。


これじゃあ死んだ先で睦月に会えないかもしれない。

あいつは天国へ逝けただろうけど、俺は確実に地獄逝きだ。


こいつを殺せば、睦月が帰って来るんじゃないかって思った。

また皐月とも前みたいに仲直り出来るんじゃないかって。