路地裏Blue Night.

皐月side




今回のことをミオには“蘭くんと密かに探ってた”なんて言ったけど本当は。

颯も秀平も、ミオ以外のみんなで探っていたことだった。



「ねぇ、なんかボクたち…余計なことしちゃったかな…?」



ミオが出ていってしまった喫茶店にて。


サングラスを若干はずしつつ、沈黙を割ったのは颯だった。

その視線の先は細い肩をしゅんと落とすミオによく似た母親。



「だって余裕でバレてたっぽいし、ねぇ秀平。てかなに泣いてんの」


「…すみませんっす、」



こんな変装はすぐに見破られるなんて予想の範囲内だった。

けれど僕は最初からこうするつもりだったし、蘭くんと2人の予定だったのに、ついて来てしまった残り2人。



「鹿野さん…?」



スッと席を立った僕は、それまでミオが座っていた座席へ向かった。

サングラスをはずしながら目の前に立つと、その女性は頭を軽く下げてくれる。



「ミオの……友達、です」


「あら、そうだったの…」


「ごめんなさい。盗み聞きするつもりでした最初から」



ずるっと、僕を見つめる3人のサングラスが落ちたような気がした。