「…どうしていつも私たちにわざわざ教えてくれるの?」
藪島組と連結してるとか、藪島組が勘づいたとか、観羅妓町から出ていけとか。
この人はわざわざそーいうのをちゃんと教えてくれる。
それに本当だったら今にも私たちは潰れてるはずだ。
こうして私たちが表面上でも平凡を生きれているってことが何よりの証。
「本当は……ずっとずっと長い潜入任務をたった1人でしてるんじゃないの…?」
だって相手は関西勢力でもあるヤクザだよ?
そんなの、1度でも目を付けられたならすぐに片を付けられてるはずなのに。
この人だって本当にヤクザと心から自分の意思で手を組んでるとしたら、そんなのすぐ教えちゃった方が自分の利益でしかないはずだ。
佐久間 澪はS.Roberにいますよって。
そんなのを一番教えれる立場が───…五十嵐 侑李のはず。
そして逆にそんな奴等の動きを一番近くで見て止められる立場も、この男しかいないのだ。
「だってさっちゃんと話すときの五十嵐くん、睦月って名前を出すときの五十嵐くん、……いつも寂しそうで泣きそうな顔してる」
本当は俺もそこに戻りたいよって。
あんなこと本当は言いたくないって、けど俺はお前たちを守りたいからって。



