i -アイ-愛-

「ん…なに…」


あ…起こしてしまった。


髪を撫でただけなのに、すぐ目覚めるなんて、よく眠れてないのかな。


メッセージアプリを閉じてスマホをしまう。


「真翔…、私のこと好き…?」


「こっち来て」


真翔が両腕を伸ばしてくる。


そこにすっぽり収まる形で抱きしめられ、二人で一つの布団に潜り込む。


「俺さ、夜嫌いなんだよ」


「…うん…?」


「昔のことを思い出す。俺を捨てて去っていった母親の後ろ姿を何度も何度も思い出す」


どんどん小さくなっていく後ろ姿。


私もそれを知っている。


見送るときの虚しさも、不安も、悲しみも、知っている。


「春姫が同じように去っていく夢も見る」


「え……?」


「絶対俺から離れないって約束して」


ギュっときつく抱きしめられる。