束縛が激しくて、四六時中監視されている。


やめてくれって話しても“やましいことがないならいいだろ”の一点張り。


殴られるのが怖くてそれ以上強く言えない。


「篠塚さん、店の前で待つのは他のお客様の迷惑になるからやめてくれって彼氏さんに話しておいてって言ったよね?」


「…すみません……」


こじんまりした小さなカフェ。


レトロな雰囲気のこのお店に惹かれて、バイトを始めたのもちょうど1年前。


店長ともう一人のバイトの子と3人で回している。


「篠塚さんの彼氏さん、どんだけ篠塚さんのこと大好きなんですかね。キモいんですけどー。だってこの篠塚さんですよ?好きになる要素ないない」 


「ちょっと中間さん。やめなさい」


「はぁーい。じゃ、私あがるんで、篠塚さん掃除よろしくでーす」


「あっでも今日は―…」