「お前は俺の思い通りに動いとけばいーんだよ」


トンッと肩を押され、後ろによろける。


「わかったな」


…っ。


私は…ずっと真翔の操り人形だ。


これから先もずっと。


「わかったなって聞いてんだよ」


「―っ!」


胸ぐらを掴まれ、息が詰まる。


「わ、わかった。わかってるから…。ごめんね…真翔…」


謝れば真翔は満足する。


歯向かわなかったら殴られない。


だからこれでいいんだ。


真翔は満足げに笑って、私のサラダとパスタを躊躇いもなくゴミ箱に捨てた。


まだ少ししか食べていないのに。


私は食べたいものも食べられないんだ。


そう思うと、涙が零れそうになる。


でも、真翔は私が泣く怒る。


だから泣くこともできない。


「飯、作り直せ」


「……わかった」


私は真翔の操り人形。


私は真翔の操り人形。


それでいい。


それが私の仕事だ。