桃色の桜が満開に咲き、少しずつ花びらが散り始めた頃。

俺は人生を変える大きな出会いをした。

俺は大学を卒業してから、東京の一般的な会社に就職して去年の冬に唯一の育ての親である母親が亡くなった。

それから、母親が残した茨城にある定食屋を俺が継ぐことになった。

俺が小さい時からずっと母親が1人で守ってきたこの店を今度は俺が守っていく。

サラリーマンの仕事も楽しいと感じなくなっていたから退職したってなんの心残りもない。

東京の人混みより地元ののどかさが俺にはやっぱり合っているのかもしれない。

神埼 流星25歳。

今年の4月から再スタートする。