パーティーは、シュウジの同級生宅の庭だった。

いくら東京郊外とはいえ、地方の家より遥かに大きな庭があることに少し驚いた。

パーティーの目的は、成人を迎える年に旧交を温めよう、というのが表向きなものらしいが…なんだかそれぞれのパートナーを自慢したり、品定めしているようで、あまりいい雰囲気とは思えなかった。

「ピノコ、大丈夫か？しんどかったら遠慮しなくていいから、一緒に帰ろうな？」

どうにかシュウジの優しさに応えたくて、大丈夫だと笑ってみせた。

何人かのシュウジの昔のクラスメイトが、

「シュウジ、お前のパートナー可愛いじゃん」

と、小声で囁いた。

「だろ？自慢なんだよ。だけど、自分のパートナーに聞こえるようには言うなよ」

そのようなやり取りも、どこまでが本音で、どこまでが社交辞令かわからないし、可能な限り愛想よくしようとしていたので、やはり疲れてしまった。