う、そ…。晴翔?

声はたしかに晴翔だった。



〜っ来てくれたんだ。

よかった…。



「いたら返事しろ!」


「っいるよ!はるとぉ」


情けないぐらいに震える声だけど、そんなのお構いなし。



「…!今開けるからな」


ガチャガチャと何か作業をする音が聞こえるけど、なにやらうまくいかない様子。



「あ…そ、しよ…」

「おれ……あ…」



ハッキリとは聞こえないけど、晴翔ともう1人誰かいる?



「桃!危ないからちょっと下がってて」


「う、うんっ」


痛む脚をなんとか引きずりながら後ろに下がる。



__ドガッ!!!

扉を突き破る音と共に、白い煙のようなものがモワモワとわく。


「ケホッ」


う〜っ埃っぽい。



ギュー…

たちまち暖かい温もりに抱きしめられる。